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奇跡の高校(下)

 ソフトバンクの孫正義社長の側近から、私立の札幌新陽高校(札幌市)の校長に転身したばかりの荒井優(43)が、全校集会で「学校を変えます」とまくし立てていた。2016年春のことだ。2年生だった徳永脩斗(しゅうと)は「なんだ、こいつ」と白けた気持ちで眺めているだけだった。(文中敬称略)

どこか投げやりな指導

 当時の新陽高校の偏差値は、札幌市など石狩管内にある高校約70校でほぼ最下位。校長もころころ代わっていた。「校長が代わったからと言って先生たちにすぐに変化があるわけでもなく、誰もあの人の言うことを信じていなくて……」と徳永は振り返る。

 徳永の両親は小学生のときに離婚。中学生時代に取り組んだバスケットボールは途中でドクターストップがかかって断念した。やりたいことが見いだせず、しだいに中学校に行かなくなった。

 新陽高校に進学したものの、教師たちの進学や就職の指導ぶりはどこか投げやりに映った。〈おまえらはダメ〉と言われているような気がして教師や先輩と衝突し、停学処分になったことも。

「進路指導のプロ」を迎える

 17年1月。荒井は、長谷川欽彦(よしひこ)を旭川の高校からスカウトして教頭に迎えた。「道内随一の進路指導のプロ」と呼ばれていた男だ。

 長谷川は着任するとすぐ、2年生全員と面談をした。

 徳永は面談で長谷川に「どうし…

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