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 大阪のゲイカップルで弁護士の南和行さん(42)、吉田昌史さん(40)を追ったドキュメンタリー映画「愛と法」が、静岡市葵区の静岡シネ・ギャラリーで公開中だ。22年間海外で暮らし、この映画を撮るために日本に帰った戸田ひかる監督(35)に、2人の扱う事案を通して見えてきた「日本」について聞いた。

 無戸籍者、君が代不起立、女性器をモチーフにした作品をめぐるわいせつ罪……映画に出てくるのは国や行政を相手取った訴訟が中心だ。「自分らしさを大切にするための闘い。日本では今、少数者の声が聞こえにくく、結果、みなが生きづらくなっている」

 とりわけ、両親が法律的に婚姻関係になかったなどの理由で子が無戸籍に陥る問題に、驚いたという。「平たくいえば、家族に属さない人は、個人としても存在しないってことですよね」。本人に何の責任もない不条理が、社会的にタブーとされ、本質的な部分が隠されている、と感じた。「他国に比べ少ないながら、多様性はあるのに、ないものとされている。ゲイである彼らの視点からなら、矛盾を可視化できるんじゃないか」と考えた。

 シビアな社会問題を扱うのに映…

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