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 大相撲の平幕隆の勝は1年前、流浪の力士だった。

 千賀ノ浦部屋で唯一の関取だったため、強い稽古相手を求めて他の部屋へ出稽古を繰り返した。九州場所を控え、自分の部屋の土俵は「2回しか使わなかった」。そんな生活はもう終わり。今年は自分の部屋で充実した稽古が見込めるからだ。

 千賀ノ浦部屋は先場所後、突然、大所帯になった。貴乃花親方(元横綱)の退職に伴い貴乃花部屋の全力士が移籍してきて、数は2倍の16人に。関取は小結貴景勝、平幕貴ノ岩、十両貴源治が加わって4人となり、全46部屋の中でも4番目の大勢力となった。

 30日、福岡県篠栗町の宿舎で九州場所に向けた稽古が本格的に始まった。関取衆が初めて勢ぞろいし、千賀ノ浦親方(元小結隆三杉)は「活気が違うね」と目を細めた。移籍してきた貴景勝も「人も増えて、すごい、いい雰囲気」と手応えを口にした。

 隆の勝はこれから自分の部屋で落ち着いて稽古ができるから、「気が楽です」とうれしそう。「今まで出稽古でやってきたことが、毎日できる。めちゃくちゃ稽古します」とやる気をみなぎらせていた。