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 大阪府寝屋川市で夏休み中の中学生2人の命が失われた事件から3年2カ月。殺人の罪に問われた山田浩二被告(48)が、1日に大阪地裁で始まった裁判員裁判の法廷で沈黙を破った。多くの謎に包まれてきた事件の真相は、どこまで明らかになるのか。

 午前10時すぎ、大阪地裁で最も大きい201号法廷に、緑色のシャツ姿で現れた山田被告は大きく息をつき、被告席に座った。

 「証言台の前にどうぞ」。浅香竜太裁判長から促されて席を立った。そのまま証言台を通り過ぎ、検察官席の横にある仕切り板の前へ歩み寄り、突然土下座した。仕切り板の向こうには、被害者参加制度に基づいて公判に参加している平田奈津美さん(当時13)と星野凌斗(りょうと)さん(同12)の遺族がいるとみられた。

 遺族らは今も「ショックは癒えず、言葉を継ぐのもやっとの状態」(遺族関係者)という。捜査段階の大半で黙秘した被告が法廷で最初に発したのは、遺族への謝罪の言葉だった。「このたびは経緯はどうあれ、私が死の結果を招いてしまい、申し訳ありませんでした。声なら届くと思うので、もう一度言います」。裁判長から「山田さん! 戻りなさい」と警告を受けても言葉を重ねた。

 被告席に戻り、起訴内容の認否を求められると「気がついたら、私の手が平田さんの首に触れていました。そのときに亡くなったような気がしました」と述べた。星野さんについては「殺人とかなんだかんだありますけど、そんなことはありません」と検察側主張をはっきりと否定した。

 検察官が起訴状を朗読すると、山田被告はハンカチで口元をおさえて、すすり泣くような声をあげた。

 事件は物的証拠や目撃証言が少…

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