拡大する写真・図版乱射事件があったユダヤ教の礼拝所。たくさんの花束が手向けられていた=10月30日、ピッツバーグ、杉山正撮影

 米ペンシルベニア州ピッツバーグで反ユダヤ主義の白人が銃を乱射して11人が犠牲になった事件で、現場のシナゴーグ(ユダヤ教の礼拝所)に、70年以上前のナチス・ドイツによるホロコーストから生き延びた男性がいた。「私は2度、生き延びた。語り継ぐことが使命」と語った。

 男性は礼拝所近くに住むジュダ・サメットさん(80)。午前9時45分からの礼拝に遅れたことはほとんどなかったが、事件があった10月27日は家政婦と話し込み、4分ほど遅れた。駐車場に車を止めたところで、黒ずくめの男性が窓をノックしてきた。「礼拝所で銃撃が起きている。ここから立ち去って」。警官だった。言葉の意味がすぐには頭に入ってこなかった。

拡大する写真・図版強制収容所に送られる前の家族写真を示しながら当時の様子を語るジュダ・サメットさん=10月31日、ピッツバーグ、杉山正撮影

 数メートル横の壁の後ろに隠れた警官が、礼拝所の入り口に向けて数回発砲するのが見えた。すると礼拝所から「ダダダダダダッ」と激しい音が聞こえた。ジーンズ姿の白人の男が銃をこちらに向けて連射してきていた。銃口の煙も見えた。

 数十秒後、男はまた礼拝所に入…

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