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 勝負への執念が、ひしひしと伝わってきた。広島は連敗した第3、4戦、勝ちパターンの投手で登板したのは一岡だけだった。第4戦の後、救援陣の起用法を問われた畝(うね)投手コーチは、「うーん、まだ」と言った。この夜、そのリミッターは解除された。

 切り札は25歳の若き左腕、フランスアだ。1点リードの六回2死二塁、迷わずカードを切る。156キロで代打・長谷川勇のバットをへし折り一ゴロに。

 七回1死、明石に同点ソロを許したが、まだ勝負の行方は分からない。八回、そして九回もマウンドへ。内野安打から1死二塁を招いたところで抑えの中崎へ交代し、ピンチを断った。

 日本ハムに屈した2年前の日本シリーズで救援登板した投手はわずか5人だった。柔軟さを欠いた投手起用で流れを失った。この日、フランスアの投球回は2回と3分の2に及んだ。今季途中にセットアッパーに定着してからは、むろん最長だ。

 がっぷり組み合った末、中崎が痛恨の一発を浴びた。しかし、シリーズ仕様の勝負手は打った。「手は尽くした」と畝コーチ。もう1敗も出来ない。本拠でもなりふりかまわず、いくしかない。(竹田竜世)

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