[PR]

 中国・重慶市で10月下旬、路線バスが長江にかかる橋から転落し、13人が死亡したのは、運転手と乗客の女性のけんかが原因だったことが2日明らかになった。警察がバスを水中から引き揚げ、車載カメラの映像を復元し、事故直前の車内の様子が分かった。

 事故は10月28日午前10時8分(日本時間同11時8分)に発生。中国国営中央テレビなどによると、降車場所を乗り過ごした女性がバスを止めて路上で下車させるよう運転手に要求。バス停以外では下車できないとし、走行を続ける運転手と口論になった。

 復元された車載カメラの映像では、運転席の隣に立った女性が携帯電話で運転手の頭を殴り、運転手もハンドルから片手を離し女性をたたいて応戦。ハンドル制御ができなくなり、車内に悲鳴が上がる中、バスが対向車線を横切って橋の柵を破って落下する様子が映っていた。当時、バスは時速51キロで走行していた。

 バスには運転手と女性を含め15人が乗っており、転落して長江に沈んだ。これまでに13人の死亡が確認され、残る2人は行方不明になっている。中国メディアによると、乗客の中には1歳と3歳の子どももいた。母親と祖母も一緒で、近くのショッピングセンターに買い物に行く途中だったという。

 中国のネット上では「悲惨な事故の原因がこんなにささいな事だったとは」「巻き込まれた乗客がかわいそうだ」など、驚きや怒りの声が上がった。(上海=宮嶋加菜子)