タイ軍政批判ラップが大ヒット 暫定首相は不快感あらわ

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バンコク=貝瀬秋彦
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 タイで軍事政権を批判する内容のラップが大ヒットを続け、ミュージックビデオのユーチューブでの視聴回数は4日午後6時(日本時間午後8時)時点で2800万回を超えた。メンバーらは朝日新聞の取材に、「この国で起きている問題を映し出したかった。聴いた人たちが、これについて語ってくれることを望む」と話した。

 タイでは2014年5月のクーデター以降、4年以上にわたり軍が実権を握り続けている。歌詞は「議会は兵士たちの遊び場」「4年たっても、まだ選挙がない。自由の国? ふざけるな。首相でさえ軍が選ぶ」と軍政を批判。「自由があるというが、選ぶ権利を与えない」「警察は人々を脅すために法律を使う」などと、軍政下での抑圧的な状況も非難している。

 制作したのは「RAP AGAINST DICTATORSHIP(独裁に反対するラップ)」と名乗るラップ歌手らのグループで、ミュージックビデオには10人が代わる代わる登場する。このうちの2人と共同プロデューサーの1人が取材に応じた。

 メンバーらは新聞やソーシャルメディアなどを丹念に調べ、今の社会を取り巻く状況を歌詞に落とし込んでいったという。「歌詞のそれぞれの部分は人々がすでに街中で話していることだが、それを拾い上げて結びつけていった」

 そのうえで、「異議を表現するのは安全なことではない。もし我々がやらなければ、だれもしないかもしれない。だから、我々が大きな声で言う必要があった」と動機を語った。

 軍政側は神経をとがらせている。プラユット暫定首相は「私がそんなに独裁的か?」と不快感をあらわにし、警察幹部は「国への中傷であり、ダメージを与えている」と批判した。これに対し、メンバーらは「我々は真実を語っている。多くの人が、我々がしていることを理解している」と反論した。

 当局は当初、歌詞が法令違反…

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