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患者を生きる・食べる「アニサキスアレルギー」(3)

 どのアレルギー物質に反応しているか血液を採取して調べるIgE抗体検査で、多くの種類の魚介に寄生する線虫アニサキスが陽性だった。東京に住む広告ディレクター、佐藤尚之さん(57)は、大好きな魚を食べられなくなる恐れがあると知り、ショックだった。

 和食の店では、隣で誰かが魚を食べているのを見るだけで苦痛だった。小食になり、体重が1カ月で9キロほど減った。友人に「やせすぎだ」と驚かれた。

 ただ、この検査は陽性でも症状が出ないこともある。自分の体で実際に反応が起こるのか、確かめたかった。皮膚にアレルゲン(原因物質)を垂らし、反応を調べるプリックテストをしてくれる病院を探した。知人の紹介で、神戸大病院(神戸市)皮膚科の鷲尾健(わしおけん)医師(36)が「アニサキスが用意できるなら」と引き受けてくれた。

 6月、東京・渋谷の魚屋でアジを手に入れた。2匹を三枚におろすと、生きたアニサキスを5匹捕まえられた。「やっぱりどの魚にもいるんだ」。2日後、神戸大病院に持っていった。

 アニサキスは生きたままと加熱…

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