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 三菱UFJ銀行と三井住友銀行の現金自動出入機(ATM)が、来年から段階的に相互に無料で利用できる方向となった。ライバルとして預金者や融資先の獲得でしのぎを削ってきたが、金融緩和による超低金利や人口減で国内の銀行業務は厳しく、コストがかかる分野は「競争」から「協調」にかじを切る。

 ATMを共同運用する議論は以前からあったが、両行が検討を本格化させたのは今春からだ。機能やシステムの違いなどから、当初は実現は困難とされていた。幹部のひとりは「何年も難航してきた話し合いが、経営への危機感から一気に進んだ」と明かす。

 個人客が銀行を選ぶ際、「身近に店舗やATMがある」ことが条件になりやすく、これまで各行は競うように一等地に設置してきた。だが、長引く低金利で稼ぐ力が衰え、銀行にとって店舗やATMは重荷になってきている。ATM共通化の前から、3メガバンクはそろって国内店舗の削減や効率化を相次いで打ち出してきた。

 今回焦点になったATMは、システム費に加えて、土地代、現金輸送費などのコストがかかる。ネットバンキングの普及や、現金を使わないキャッシュレス化の進展で、将来的にも利用が減っていく可能性が高い。銀行ATMが撤退した地域をセブン銀行などコンビニ系のATMが埋める構図も生まれ、今年10月には7年ぶりにローソン銀行が銀行業に参入した。

 三菱UFJと三井住友のATM…

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