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 三井生命保険が来年度に社名を変更することがわかった。新社名は月内に決まる見通しで「三井」の文字が消える。同社は経営不振から2015年末に日本生命保険の子会社となった。伝統の「三井」の名を冠するには、三井グループのルールに従う必要があり、日生の傘下入りした三井生命は「三井」を名乗るのが難しくなった。90年以上親しまれた老舗の名称が消える。

 三井グループ各社では、「三井」の商号を管理する「三井商号商標保全会」を設立している。「三井」を名乗る企業が株主構成を変えた際は見直しを検討することになっている。

 三井生命は、かつては三井住友銀行が大株主だったが、15年末の日生傘下入り後は同社が株式の8割を握り、残りを三井系企業などが保有する。日生側には「『三井』にはブランド力もあり、むしろ残してほしいとの声もある」との意見もあったが、日生の傘下で「三井」と名乗り続けるのは難しくなったという。三井生命幹部は「これを機に新たなスタートを切る」としている。

 三井生命は1927年、高砂生命保険から商号を変更。戦後の財閥解体などで一時名称が変わったが、三井グループの顧客基盤を強みに長らく大手生保の一つに数えられてきた。だが90年代にはバブル崩壊後のあおりを受け、業績が低迷。04年に三井住友銀などが出資して株式会社化したが、経営は振るわなかった。15年12月には、日生が約8割の株式を取得して、子会社となった。(柴田秀並)