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 那須連山の登山シーズン終了を告げる那須岳閉山祭が8日、栃木県那須町湯本の登山道であった。昨年3月に大田原高校の生徒ら8人が死亡する雪崩事故で救助に当たった那須山岳救助隊をはじめ、警察、消防など関係者約60人が安全を祈願した。

 閉山祭が行われたのは登山指導センター近くの標高約1450メートル付近。急な登山道の脇の小さなスペースに山の神がまつられている。神事を執り行った地元の温泉(ゆ.ぜん)神社神職の人見文治さん(53)は、雪崩事故について「いつまでも忘れてはならない悲惨な事故だった」といい、事故も念頭に祈ったという。

 玉串を捧げた那須山岳救助隊の高根沢修二隊長(69)は、高校生らを救助したときのことを「雪を懸命にかきだし、孫のような子どもたちの顔を見たとき、喜びと絶望が交錯した。知恵を出し合い、絶対に雪崩が起きないと見極めてから訓練するべきだ」と話した。

 環境省によると、赤外線を使って計測した那須岳への入山者数は、今年5月から10月までで3万4千人だった。那須消防署湯本分署によると、今シーズン中の登山関連の出動は9件あり、このうち4件でヘリコプターが出動したという。同分署では「転倒が原因の事故があるほか、軽装や登山靴でない靴で入山するケースが見受けられる」と指摘している。(池田敏行)