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 東芝は8日、エネルギー設備やデジタル関連事業の子会社などで1400人規模の希望退職を実施すると発表した。同日発表した2024年3月期までの5カ年の経営再建計画に盛り込んだ人員削減策の一環。損失リスクが指摘されてきた米液化天然ガス(LNG)事業と英国の原発新設事業からの撤退も正式に決めた。「負の遺産」を整理し、再建に注力する。

 グループ全体の従業員数の5%にあたる7千人規模の人員削減を進める方針。定年退職による自然減が中心だが、希望退職も実施する。米LNG事業は中国企業に売る。英原発子会社は解散する。

 新たな再建計画「ネクストプラン」では、24年3月期の売上高を19年3月期の見通しを1割超上回る4兆円、本業のもうけを示す営業利益を6倍超の4千億円に引き上げる目標を掲げた。発電所やビル設備など社会インフラ事業を収益の柱に据え、人工知能(AI)やIT関連技術を活用して保守や点検などで稼ぐ方針だ。計画の詳細は同日午後に発表する。

 東芝は米国の原発事業の失敗で巨額の損失を出し、グループの営業利益の9割を稼いでいた半導体メモリー子会社「東芝メモリ」を売却。約1兆円の売却益や昨年12月の大規模増資などによって経営危機はひとまず脱したが、新たな収益源の育成が急務になっている。増資に応じて大株主になった海外ファンド勢も稼ぐ力の強化を求めている。(内藤尚志、北川慧一)