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 栄養バランスのとれた食事を健康的な環境で提供する店や事業所を、栄養学や医学などの学会・研究会でつくるコンソーシアムが認証する「スマートミール」制度がこの秋、始まった。山形県内で唯一認められたのが、上山市南町の和食店「旬彩料理いなり」。最も条件が厳しく、外食部門では全国で6事業所しかない「三つ星」を与えられた。

 カツオのたたき、スズキのオイル焼き、ジュンサイとろろ……。10月23日に同店であった試食会では、スマートミールの特選和食コース(2千円)が招待客に振る舞われた。11品で763キロカロリー、野菜198・7グラム、食塩相当量は2・9グラム。市観光物産協会事務局長の長橋圭子さん(40)は「すごいボリューム。ポン酢の酸味など味のバリエーションもあります」と話した。

 認証条件は、七つの項目を満たすこと。栄養価の異なる「ちゃんと」と「しっかり」のいずれかを選択でき、いなりが認証された「しっかり」は、エネルギー量が650~850キロカロリー、食塩相当量が3・5グラム未満。たんぱく質や脂質、炭水化物の栄養バランスが厚生労働省の食事摂取基準に合っているかもみる。ほかの条件は、栄養士がメニューの作成・確認に関与している▽店内禁煙、などだ。

 いなりを運営する石井商店(上山市)の石井明夫社長(65)が5月に新聞記事で制度を知り、挑むことにした。これまで板前が心を砕いてきたのは味ばかり。「評価に堪える和食コースで、栄養価の裏打ちのあるものを作ろう」と考えた。

 妻が経営する高齢者向け給食会社の顧問栄養士らに助言を仰ぎ、カツオだしを濃くとったり酢を活用したり、はかりを見ては試作の連続。コンソーシアム側から「これだけの油で焼けるのか」「この塩分で味が出るか」などと質問も受けたが、追加資料を提出し8月下旬に認証された。「野菜70グラム以上のメニューがある」「卓上に調味料がない」などオプション項目も10個以上満たし、最高級の三つ星を受けた。

 米や野菜、しょうゆなどは県産品。石井さんは「健康を意識している方も安心しておいしい和食を楽しんでほしい」と話す。

 認証メニューには、松花堂コース(1500円)もある。いずれもランチ限定。(上月英興)

特選和食コース(2千円)の献立

【小鉢】赤コゴミと精進麩(ふ)の白あえ、嶺岡豆腐

【お造り】カツオのたたき ポン酢添え

【焼き物】スズキのオイル焼き・ナス・バジルソース

【煮物】彩り野菜のうま煮

【口取り】ジュンサイとろろ、桜エビだし巻き玉子、枝豆ようかん、バイ貝

【水物】杏仁(あんにん)豆腐

【ご飯】大根飯

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