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 会計検査院は9日、国費の無駄遣いや不適切な経理など改善が必要な事業を指摘する「2017年度決算検査報告」を公表した。国の重要文化財をめぐっては、観光客らが出入りする建造物で耐震性に「疑義あり」と判定された423棟のうち373棟が正式な耐震診断を受けていなかった。

 文化庁は、安全性の確保や文化財的価値の保存を目的として、予備診断で耐震性に疑義があれば、正式な耐震診断を速やかに実施することを求めている。耐震診断で「耐震性能が不足」と判定された場合、耐震補強などをする。予備診断で疑義があったり、耐震診断で耐震性能不足と判定されたりした場合は、立ち入り制限を設けるなどの対処方針の作成も求めている。

 検査院が調べたところ、373棟は08~14年度の予備診断で「疑義あり」と判定されたにもかかわらず、16年度末時点で耐震診断が実施されておらず、対処方針も作成していなかった。新潟県新発田市の「新発田城・旧二の丸隅櫓(やぐら)」は10年度に「疑義あり」と判定されたままになっていた。同市によると、財政的な理由などで耐震診断の具体的な計画が立てられていないという。

 また、耐震診断で「性能不足」…

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