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 様々な金融商品を一元的に扱う「総合取引所」について、政府の規制改革推進会議(議長・大田弘子政策研究大学院大学教授)が8日、早期実現を求める提言をまとめた。すでに政府の意向を受ける形で日本取引所グループ(JPX)と東京商品取引所(東商取、TOCOM)の統合協議が動き始めたが、長年の課題がまとまるかは見通せない。

 日本では株式などを扱う証券取引所と、商品先物を扱う商品取引所などが長く並び立ってきた。8日発表の提言では、総合取引所の実現で、規制やインフラが一元化され利便性が高まるなどの利点を列挙し、これまで関係者間の合意形成に「いたずらに月日が費やされた」と指摘。多くのビジネス機会が失われたと批判した。

 JPXと東商取の統合協議については、「形式的な一体化ではなく実質的に総合取引所を実現させる」ことを期待すると表明。進展しなければ、商品先物の上場に必要な経産省など所管大臣の協議・同意を、法改正して「撤廃することを検討すべきだ」とした。規制改革推進会議は、所管省庁からの意見などを踏まえ、年内にも答申をまとめる。

 総合取引所構想は、2007年に政府の経済財政諮問会議で打ち出され、その後成長戦略にも盛り込まれたが、各取引所や省庁の思惑の違いなどから実現していない。規制改革推進会議は先月、緊急に取り組むべき重点項目とし、JPXと東商取の統合協議が動き出したが、両者は温度差がある。JPXの清田瞭最高経営責任者(CEO)は「あまり時間をかける問題ではない」との姿勢だが、東商取の浜田隆道社長は8日の定例会見で今回の提言に対し、「民・民での議論について予断を与える書き方は極めて遺憾。なんと書かれても関係ない」と突き放した。(又吉俊充、大和田武士)