【動画】震災の津波伝える建物また消える=福留庸友撮影
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 宮城県名取市閖上(ゆりあげ)地区にあり、東日本大震災の津波に襲われたが、流されず残っていた水産加工会社「佐々直(ささなお)」旧本店工場の解体作業が9日、始まった。閖上地区で津波の傷痕を示す建物はほぼなくなる。

 鉄骨2階建てで、かまぼこなどをつくっていた。海側に別の建物があったことから、津波の力が抑えられたとみられる。周囲の建物はほとんど流失した。名取市は一時、震災遺構として保存を検討したが、民間施設ということもあり、見送られた。一帯は震災メモリアル公園になるため、撤去を迫られていた。

 この日は従業員や退職者ら100人以上が集まり、工場前で記念撮影。佐々木直哉社長(72)は震災当日、2階に一人残り、水に囲まれながら夜を過ごした。「この建物で助かったこと、その後7年8カ月、ここでがんばってくれたことに感謝したい」と話した。(石橋英昭