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 強制不妊手術を認めた旧優生保護法(1948~96年)の背景にあった優生思想について考える学習会が、富山市内で10日に開かれた。立命館大生存学研究センター客員研究員の利光恵子さんが、胎児の染色体異常を調べる出生前診断と、「命の選別」につながる優生思想との関係について話した。

 障害者の自立を支援するNPO法人「文福(ぶんぷく)」(富山市)が主催した。

 利光さんは、強制不妊手術が続く中、胎児の染色体異常を調べる羊水検査が行われるようになり「『不良な子孫の出生防止』を目指す視線が、親から胎児に向いた」という。2013年から妊婦の血液から胎児の染色体異常を調べる新型出生前診断が始まったが、染色体異常があるとわかった時に産むかどうかは「社会が障害者をどのように受け入れているかに左右される」と指摘。育児への支援不足、障害のある人への差別や偏見が「命の線引きにつながる」と話した。

 そして、障害者は生まれないようにするのか、障害のある人もない人も多様な人の共生を目指すのかが「改めて問われている」と訴えた。(竹田和博)