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 東京電力ホールディングス(HD)は9日、ベトナムの水力発電事業に出資したと発表した。東電が海外の水力発電事業に参画するのは初めて。日本の水力発電事業で培った技術やノウハウを活用し、現地の発電所の効率化などに取り組む。

 2016年に運転を始めたベトナム北部ラオカイ省のコクサン水力発電所(2・97万キロワット)に出資した。発電所の施設を保有する現地の発電事業者に出資するシンガポール企業の株式を36・38%取得した。投資額は公表していない。

 東電は福島第一原発事故による巨額の廃炉・賠償費用を抱え、収益力の改善と企業価値の向上が大きな経営課題となっており、再生可能エネルギーの推進に力を入れる。

 東電HDの小早川智明社長は今年6月、グループ全体で海外の水力と国内外の洋上風力で計600万~700万キロワット規模の開発を進め、年1千億円の利益増をめざす方針を示した。その初めての案件となる。

 今回はすでに稼働した小さい発電所への出資だが、ベトナムなど東南アジアは水力発電開発の潜在力が高い。今後は発電所の建設も含めた事業参画をめざす。(桜井林太郎)