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 バイク便業者を装った特殊詐欺の「受け子」として詐欺未遂の罪に問われた無職男性(38)に対し、東京地裁は9日、無罪(求刑・懲役3年6カ月)の判決を言い渡した。薄井真由子裁判官は「正当な集荷と思った可能性がある」と述べ、詐欺の認識を否定した。

 受け子をめぐっては、最高裁が複数の事件について「箱の中身」の認識がどこまで必要かを審理中だ。「中身は知らなかった」として二審で無罪になったケースが見直される可能性もあり、注目されている。

 男性は昨年11月、「現金が至急必要」という孫を装った電話を受けた都内の女性(当時77)宅を、バイク便のアルバイトとして訪問。150万円を詐取しようとしたとして、待ち構えた警察官に逮捕された。

 判決は、男性が昨年10月にアルバイトに応募した際に不審な点が特になかったうえ、「150万円在中」と書かれた封筒を渡されて「現金は預かれない」と突き返した点を重視して、「詐欺の認識を推認できない」と結論づけた。(阿部峻介)