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 米CNBCテレビは9日、トランプ米大統領が年内にロス商務長官の更迭を検討していると報じた。後任候補には、米国の人気プロレス団体WWEの元最高経営責任者(CEO)で、トランプ政権で中小企業庁長官を務めるリンダ・マクマホン氏が挙がっているという。

 米商務省は、トランプ政権が安全保障を理由に日本や中国などに対して発動した鉄鋼・アルミ製品への追加関税を所管し、現在、日本へも影響が大きい輸入車への高関税措置も検討している。

 ロス氏はトランプ氏の強硬な通商外交を支持し、忠実に実行する姿勢を見せてきた。米政治ニュースサイト「ポリティコ」によると、トランプ氏はロス氏に対し、「私的な不満」を示してきたことから、更迭の検討につながったとみられる。ただし、マクマホン氏はロス氏ほどは関税を武器にした政策を好んでいないという。

 ロス氏は投資家で資産家として知られ、日米交流団体のジャパン・ソサエティーの会長を務めた知日派。

 民主党の上院議員団は9日、ロス氏が自身の投資した企業の経営者と在任中に会っていたことは連邦政府の倫理規定に違反している疑いがあるとして、米政府倫理局に調査を要請した。また、過去にはタックスヘイブン(租税回避地)に関する「パラダイス文書」報道をめぐり、株保有を通じたロシアとの関係が問題視された経緯もある。

 一方、マクマホン氏は日本でも人気のプロレス団体WWEの元CEOで、現在は夫のビンス氏がCEOを務めている。トランプ氏は夫妻と親しく、WWEのリングにも上がったことがある。CNBCによると、マクマホン氏は打診されれば就任に前向きな姿勢を見せているという。(ワシントン=伊藤弘毅)