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 南海トラフ巨大地震で最大約20メートルの津波被害が予想される美波町で10日、災害時に住民の居場所を把握する独自の無線通信網を使った避難訓練があった。

 昨年に続き2回目。今年は日和佐小学校の児童69人と大人30人に、位置情報を発信する「タグ」と呼ばれる小型端末を事前に配り実施した。午前8時半に地震が発生し約10メートルの津波が10分で到達するとの想定で、防災行政無線で高台への避難が呼びかけられると住民たちは小走りで津波避難所を目指した。役場裏の高台(標高38メートル)では首からタグを下げた住民らが次々と斜面を上がった。訓練中、専用アプリを入れたスマートフォンで自分の家族の位置情報を確認する親子の姿も見られた。

 訓練をきっかけに、希望する家庭には子どもの平時の見守りにもシステムを役立ててもらう。開発したソフトウェア会社「スキード」(東京)の柴田巧一さんは「使い勝手を良くして来春をメドに平時にも使ってもらえるシステムに仕上げたい」と話した。(佐藤常敬)