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 地域の病院への常勤医の派遣などで、筑後地方の医療の中核を担う久留米大(久留米市)が、近接する二つの自治体病院に統合を提案している。医師不足が深刻になっており、統合すれば限られた人材を集中的に派遣できるようになる。だが、経営状態の違いもあって、話は進んでいない。

 2016年10月17日付で1通の文書が出された。差出人は久留米大の学長と医学部長。送り先は公立八女総合病院(八女市、300病床)を運営する八女市、広川町と、筑後市立病院(筑後市、233病床)を運営する筑後市のそれぞれの首長、議長だった。

 両病院に多くの常勤医を派遣している久留米大は「近い将来、両病院での診療の維持が困難になり、地域に大きな迷惑をかけることになる」と指摘。その上で、両病院が統合して400病床以上の新病院になるよう提案した。

 内村直尚医学部長は「数年前から、診療科によっては、派遣する医師の人数を減らしたり、中止したりせざるを得ない状況になっている」と事情を語る。

 2004年に始まった「新医師臨床研修制度」の影響が大きいという。同制度の導入で、医師免許取得後の2年間の研修先が自由に選べるようになった。それまで卒業した大学の病院に残るのが一般的だったが、最新の医療設備を持ち、生活も便利な都心部の大学や大手病院に研修医が集中するようになった。

 実績を反映して決まる研修医の定員は、久留米大は04~06年度が108人だったのが、15年度は42人、来年度は41人にまで減る。

 一方で、筑後市立病院の診療科は20、公立八女総合病院は31。診療科の多くが重なっているという。久留米大から派遣している医師の数は、公立八女総合病院が常勤医47人のうち43人、筑後市立病院が常勤医33人のうち30人だ(いずれも10月1日現在)。

 研修医が減ることで、大学側に余裕がなくなり、これまでのように医師を派遣することが難しくなっているという。「両病院は距離も近い。統合すれば1カ所に優秀な医師を派遣できる」と内村医学部長は語る。

 久留米大の提案に、公立八女総…

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