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 奈良市の興福寺で13日夜、法相宗の宗祖・慈恩(じおん)大師(632~682)の学徳をしのぶ法要「慈恩会(じおんね)」があった。法相宗の大本山である興福寺と薬師寺の僧侶が参加し、教義についての問答を重ねた。

 慈恩大師は、中国からインドを旅して仏典を持ち帰った玄奘三蔵の弟子で、法相の教えを体系化したと伝わる学僧。慈恩会は大師の命日とされる13日に、興福寺と薬師寺のいずれかで毎年営まれている。

 午後7時、たいまつを道明かりに境内の仮講堂へ僧侶ら約30人が入った。法要終盤には、僧侶2人2組が問者(もんじゃ)と答者(たっしゃ)に分かれ、教義に関する問答を披露。答者が問者の発した問いを「今(ま)一度申せ」と何度も聞き直すユーモラスなやりとりに、参拝者は聴き入っていた。(照井琢見)