[PR]

 質量の単位「キログラム」の定義が「国際キログラム原器」と呼ばれる分銅から、約130年ぶりに見直される。日本を含む各国が加盟するメートル条約で単位のあり方を定める「国際度量衡総会」が16日、フランスで開かれ、キログラムなど四つの単位の改定案が可決された。新しい定義は来年5月から導入される。

 1キログラムは、19世紀末に作られた白金イリジウム合金製の分銅の質量が基準とされてきた。分銅はパリ郊外の国際度量衡局に厳重に保管されているが、年月とともにわずかに質量が変化していることが判明。精密な測定に支障がでかねず、定義の見直しが検討されてきた。

 新しい定義は、光に関する物理定数「プランク定数」を基に定める。測定技術の進歩で定数をより精密に求められるようになり、定義に採用できるようになった。日本も定数の測定に貢献した。今後は分銅など特定の物体によらなくなり、手間のかかる管理や誤差の心配もなくなる。

 ほかに改定が決まったのは、電流、温度、物質量の単位(それぞれアンペア、ケルビン、モル)。いずれも20世紀に見直された定義で、測定技術の進歩などを受けて物理定数を基準にした値になる。(水戸部六美)