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 投資会社への出資を無登録で募ったとして、警視庁は14日、男8人を金融商品取引法違反(無登録営業)の疑いで逮捕し、発表した。同法の規制対象の「グレーゾーン」になっている仮想通貨約78億円相当も集めていた疑いがある。同庁は投機対象として注目されていた仮想通貨に目をつけて摘発を逃れようとした可能性もあるとみて、実態解明を進める。

 生活経済課によると、8人は東京都港区白金台3丁目、会社役員柴田千成(かずなり)容疑者(46)ら。柴田容疑者ら6人はおおむね認め、2人は否認している。逮捕容疑は昨年2~5月、東京都の女性(72)ら40~72歳の男女9人に対し、無登録で米国の投資会社だとする「セナー」への出資を募ったというもの。9人は仮想通貨のビットコイン代名目で現金計2900万円を柴田容疑者らに渡していたという。

 同課は、柴田容疑者らが「マルチ商法」の手口により44都道府県の約6千人から、仮想通貨のほか、現金計約5億円を集めていたとみている。セナーには実態がないとみられるという。

 被害対策弁護団や出資者によると、セミナーなどで「インデックス先物投資で資金を増やし、出資額に応じて月利3~20%の配当が得られる」と宣伝。紹介者を増やすとさらに配当や報酬が得られるなどとしていた。セミナーには外国人が登壇し、ユーチューブに英語と日本語字幕の動画が投稿されるなどしていたという。

 出資の大半は仮想通貨のビットコインで受け付けており、現金での場合も「ビットコイン代」などの名目だった。

 金融庁によると、仮想通貨は、金商法が規制対象とする「有価証券」に原則含まれない。同庁の担当者は「投資体系の実態によっては仮想通貨での出資も規制対象となると考えられる」とするが、明確な線引きはないのが現状だ。

 今年10月末には、被害を訴える73人が勧誘相手らに約3億7千万円の損害賠償を求めて東京地裁に提訴している。