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 諸勢力が乱立し、内戦状態に陥っている北アフリカ・リビアの和平実現を協議する国際会議が、12、13両日、イタリア南部パレルモで開かれた。会議では対立するサラージ暫定首相と民兵組織「リビア国民軍」の指導者が握手したが、進展があったかは明らかにされていない。地元メディアによると、イタリアのコンテ首相が国家統合へ向けて、大統領選と議会選の来春実施を提案したという。

 今回の会議は旧宗主国イタリアのコンテ氏が開催を呼びかけた。イタリアでは、リビアから地中海を北上してイタリア南部に逃れる難民・移民が止まらず社会問題になっており、政府は抜本的な解決策を迫られている。

 会合には、これまで激しく対立してきたサラージ氏とリビア国民軍の指導者ハフタル氏の両方が参加。だが、ハフタル氏は全体会合を欠席した。協議の内容や結果は明らかにされておらず、和平実現へ具体的な進展があったかは不明だ。

 リビアでは2011年、中東の民主化要求運動「アラブの春」に触発されたデモが全土に広がり、カダフィ独裁政権が崩壊。カダフィ氏は殺害されたが、新政権樹立をめぐって諸勢力が乱立して内戦状態になり、過激派組織「イスラム国」(IS)も勢力を拡大させるなどの混乱が現在も続いている。

 国連の仲介で15年に暫定政府ができたが、東部を支配するリビア国民軍などとの間で勢力争いが続いている。暫定政府とリビア国民軍は今年5月、大統領選と議会選を同12月に行うことで合意したが、相互不信が強く、実施のめどは立っていない。(ローマ=河原田慎一、カイロ=北川学)