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 日本でなかなか認知度の上がらない「SDGs(エスディージーズ)」(持続可能な開発目標)をどう広めればいいか。国連で、その策定や推進に大きな役割を担ってきた国連開発計画(UNDP)のマイラ・ローゼンタール広報部長が14日、都内で取材に応じた。

 ローゼンタール氏は「SDGsは政府だけでなく、個人や社会にも深く関係するものだと知ってほしい」と述べ、重要性を訴えた。

 SDGsは「地球上の、だれ一人も取り残さない」をテーマに、国連加盟の全193カ国が2015年に採択した。貧困や飢餓、教育やジェンダーといった17分野で、30年までの行動計画が定められている。

 ドイツの財団などが発表した今年の報告書によると、この3年間の達成状況で日本は15位につける。ただ、電通が4月に公表した調査によると、SDGsの認知度はわずか14・8%。市民にその概念が浸透しているとは言いがたい。

 ローゼンタール氏によると、世界全体の認知度は3割強で、スウェーデンやデンマーク、ノルウェーなど政府が啓発に力を入れている国では特に高い。日本での認知度については、「相当低い」と指摘した。

 一方、20年の東京五輪・パラリンピックで、組織委員会が「SDGs五輪」を掲げていることに着目。「五輪やパラリンピックでは、競技だけでなく日本という国家が見られることになる。競技場の建設で環境や労働面での配慮はあったのかなど、SDGsにかかわる取り組みを示す絶好の機会だ」と期待感を示した。

 朝日新聞は今年9月に発足した「SDGメディア・コンパクト(協定)」の創設メンバー。「朝日新聞社SDGsプロジェクト」は、今年の新聞協会新聞広告賞にも選ばれた。ローゼンタール氏は「SDGsの認知度の向上には、メディアも大きな責任を負っている」と話した。(藤原学思)