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 北方領土をめぐる日ロ交渉で、返還後の島に米軍基地を置かない考えを日本がロシアに伝えていたことが明らかになった。安倍晋三首相はロシアが長年抱く米軍基地への懸念を取り除くことで局面を打開し、歯舞(はぼまい)群島と色丹(しこたん)島の2島先行返還を軸に交渉加速を狙うが、2島の主権や国後(くなしり)、択捉(えとろふ)の帰属など難題が待ち受けている。

 米国が日本のどこにでも基地を置くことを求められる日米安保条約は長く、北方領土交渉の「トゲ」だった。今年9月、プーチン大統領が「あらゆる前提条件をつけず、年末までに平和条約を締結しよう」と提案したことをきっかけに、「2島先行」軸の交渉へとかじを切った安倍首相。米軍基地に対するロシアの懸念を払拭(ふっしょく)することが欠かせないと考えてきた。

 今回の日ロ首脳会談で「基礎」にするとした1956年の日ソ共同宣言は、平和条約締結後に歯舞、色丹の2島を引き渡すと明記している。ところが、首相の祖父である岸信介首相が60年に日米安保条約を改定したことで、ソ連は猛反発。米ソの冷戦構造の中、「日本領土からの全外国軍隊の撤退」を2島引き渡しの条件に追加する対日覚書を一方的に突き付けた。

 その後は膠着(こうちゃく)状態に陥った北方領土交渉。ソ連からロシアへと変わり、90年代から2000年代にかけてわずかに前進の兆しを見せてからも、米軍基地への懸念は引き継がれた。

 16年11月の日ロ首脳会談。プーチン氏は、谷内正太郎・国家安全保障局長の発言を念頭に「君の側近が『島に米軍基地が置かれる可能性はある』と言ったそうだが、それでは交渉は終わる」と迫った。首相は「全くの誤解。これから交渉しよう」と応じた。

 プーチン氏がこだわっていると…

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