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 東京都杉並区の肺がん検診で見落としが相次いだ問題で、田中良区長は15日、昨年度の河北健診クリニックでの区がん検診で精密検査が必要だったのに見落とされ、今年3月にがんと診断された受診者がいたと明らかにした。70代の男性で現在通院中。ほか3人の男女が肺がんの疑いとされている。田中区長は「大変重く受け止めている。再発防止に努める」と述べた。

 区が立ち上げた外部検証委員会が最終答申をまとめたことを受け、田中区長が会見を開いた。

 答申では同クリニックなど6医療機関が一次判定と二次判定を院内で行う現行制度について「精度管理などがブラックボックス化してしまう恐れがある」と指摘。これを受けて来年度はこの制度を廃止し、一次は各医療機関で、二次は区医師会で行う方針を示した。各医療機関が見落としなく判定できる体制が整備されるまでの対応という。

 この問題では、区肺がん検診を受診した40代の女性ががんの陰影を見落とされ、今年6月に死亡。問題を受けて区が同クリニックで検診を受けた9424人のX線画像を再度調べた結果、精密検査が不要とされていた44人が要精密検査となった。うち、39人は肺がんではなかったが、2人は肺がんと分かり、3人は区が詳細を確認している。

 田中区長は「区の検診には20億円かかっている。医師会、実施機関に丸投げ状態でやられてきたんじゃないかと私自身は思っていて非常に残念」と述べ、「区民に多くの不安を与え、深くおわびする」と改めて謝罪した。

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http://www.asahi.com/apital/medicalnews/focus/(青木美希)