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 ノートパソコンは15年前に比べずいぶん薄型・軽量になりました。技術の進化によるものですが、その方向性にひとつのヒット商品が大きな影響を与えたことは間違いないでしょう。そのヒット商品こそ、アップルの「MacBook Air(以下Air)」です(写真1)。

 しかしAirは、このところ不遇でした。CPUの刷新はなかなか行われず、デザイン変更を伴う大規模なリニューアルは8年近く行われてきませんでした。それだけ完成度が高かったともいえますが2010年代後半のデザイントレンドからは遅れていたのです。

 今回アップルは、満を持してAirを完全な新モデルとして刷新しました。実機を通して、Airがどんなパソコンだったのか、そして、今のAirを買うべき人はどういった人々なのかを考えてみましょう。(ライター・西田宗千佳)

 Airの特徴はシンプルです。金属ボディーで薄型・軽量の美しいデザイン、多くの人に必要十分な性能とバッテリー動作時間、そして高すぎない価格。2008年に出た初代モデルはかなり高価な製品でしたが、その後価格を抑えていくことで、この3点がセットになり、Airはヒットしました。

 とはいうものの、最近5年ほどはこのバランスが崩れていました。アップルが、Airをこの3点のうちの価格に寄せた製品と位置付けていた節があるからです。

 筆者はこの10年で、すべてのIT機器に必要な機能のひとつに、解像度が高く、文字や映像の表示が緻密(ちみつ)で見やすいという要素がある、と考えています。スマートフォンやタブレットでは、もはや印刷物に勝るとも劣らない表示品質であるのが基本です。一方、パソコンはまだそうでないものが多くあります。その代表がリニューアル前のAirでした。画素密度(PPI)は現在のスマホの半分以下で見劣りがします。

 皮肉なことに解像度が高い美しい文字表示という要素は、アップルが「レティーナ・ディスプレー」の愛称で持ち込んだトレンドです。アップルは自社のヒット商品であるAirにのみ、この要素を持ち込んでいませんでした。価格重視の製品と位置付けていたためです。

 結果として、小型のボディーを求める人には「MacBook」を、一定以上の性能を求める人には「MacBook Pro(以下Pro)」を、アップルは提示してきました。どちらも現在のトレンドにあった設計で、高解像度ディスプレーを備えています。一方で、MacBookは性能が低い割に14万円台からと高価で、Proは性能が良いものの1.37kg以上と重く、やはり高価(特に、指紋認証機能「Touch ID」を備えた機種は約20万円から)でした。

■MacBook Proの薄型…

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