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 サッカーJ2の大分トリニータが、今季2位でJ1自動昇格を決めた。毎試合後にかれる声がトレードマークになった片野坂知宏監督(47)。この日も最後まで声を出し続け、就任時J3だったチームをわずか3年でJ1まで引き上げた。

 昇格を決め、スタンドのサポーターに発した第一声。「みなさんのおかげでJ1昇格ができましたー」。かれた声は、ひっくり返っていた。サポーターが「のどあめいりますか」と返し、スタンドは笑いに包まれた。

 2015年秋。J2残留が厳しくなったチームは次期監督を探した。その筆頭候補が当時J1ガンバ大阪ヘッドコーチだった片野坂氏。トリニータでプレー経験のあるOBでもあった。

 トリニータと同時に、ガンバからもU23チーム監督の就任を要請され、思い悩んだ。だが、最終的には「大分に恩返しをしたい」という気持ちがまさった。1年でのJ2復帰を期待され、攻撃的サッカーに徹した。16年のJ3では、最終戦の勝利で、優勝とJ2復帰を決める劇的な展開。一気にJ3を駆け抜けた。

 昨年はJ2で9位。J1復帰へ満を持して臨んだ今季、粘りの戦いで上位を維持してきた。終盤には、毎試合後にかれる声を心配され、浅田飴から提供されたのどあめを試合中も手放さない姿が話題となった。

 試合後の会見。「すばらしい成果をつかみ取れて、ほっとしている。(J1では)積み上げてきたサッカーでどこまで行けるか、思い切ってやりたい」。力強く述べた声は、最後までしゃがれたままだった。(小林圭)

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