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 全国のゆるキャラの頂点を決める「ゆるキャラグランプリ(GP)」が17、18両日、大阪府東大阪市で開かれた。各自治体による「組織票」が話題となった今大会だが、ご当地部門(自治体など)では事前のネット投票で上位を占めた3体がグランプリを逃した。

 GPには企業部門も含めて909体がエントリー。事前のネット投票と会場での直接投票で順位が決まった。グランプリは、ネット投票で暫定4位だった埼玉県志木市文化スポーツ振興公社の「カパル」。約89万票を獲得した。

 ネット投票では、フリーアドレスによって大量の投票用IDを取得している自治体があるとの報道が続出。暫定1~3位になった「こにゅうどうくん」(三重県四日市市)、「ジャー坊」(福岡県大牟田市)、「一生犬鳴(けんめい)!イヌナキン!」(大阪府泉佐野市)をめぐり、自治体側が投票用メールアドレスを取得していたことが明らかになり、「組織票」との指摘も出ていた。

 GP実行委員会は使用頻度の低い「捨てアカウント」による投票は認めないとして、実行委からのメールに返信のないアドレスを「不正ID」と認め、得票数を削除。結果的に暫定1~3位だった3体はそれぞれ数十万票減らした。実行委によると、同様の措置は数年前から実施しているという。

 こうした状況に対し、3位に後退したこにゅうどうくんを送り込んだ四日市市の森智広市長は「投票した人は『自発的に応援しよう』という思いだと信じている。組織票は一票も入っていなかった」と強調。ただ、「記録より記憶という部分もあり、記憶という意味ではこにゅうどうくんは全国区になったので、良かった」とも語った。

 ジャー坊が2位に終わった大牟田市の中尾昌弘市長は記者会見を開いて「今大会の当初は明記されていなかった。投票した人の善意を踏みにじる行為ではないか」と実行委を批判した。イヌナキンが4位に落ちた泉佐野市の担当者は結果発表前、「自分のところのキャラクターを応援したいのはどこの自治体も同じ」と話していた。

 一方、組織票が指摘された強敵を破ってグランプリを獲得した志木市文化スポーツ振興公社の担当者は「うちは職員が5人ほどしかいなくて組織票の『そ』の字も出せない弱小団体。その中でがんばってきて、てっぺんが取れてうれしい」と喜んだ。(大野正智、大津正一、森川愛彦)