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 彦根市は19日、第12回舟橋聖一文学賞に、飯嶋和一さん(65)=東京都=の小説「星夜航行」(新潮社)を選んだと発表した。

 舟橋聖一(1904~76)は、幕末の大老井伊直弼が主人公の小説「花の生涯」の作者。没後、市は蔵書の寄付を受けて市立図書館に「舟橋聖一記念文庫」を設立。彦根城築城400年を機に文学賞を創設した。

 受賞作は、徳川家康の長男信康に仕えた沢瀬甚五郎が主人公。信康が切腹させられたことで主家を出奔、本能寺の変、豊臣秀吉の朝鮮出兵と時代に翻弄(ほんろう)された生涯を描く。飯嶋さんは1983年に「プロミスト・ランド」で小説現代新人賞を受賞し、デビュー。16年に「狗賓(ぐひん)童子の島」で司馬遼太郎賞を受賞している。

 第30回舟橋聖一顕彰青年文学賞の最優秀賞には二嶋あおりさん(30)=徳島市=の「雨が洗う」、佳作には須田俊輔さん(30)=前橋市=の「母捨て」が選ばれた。(大野宏)