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 宮崎県高千穂町の土呂久地区で1971年に発覚した土呂久ヒ素公害について、当時の写真や様子を伝えるパネル展が宮崎市の宮崎大学付属図書館で開かれている。

 土呂久鉱山では1920年から62年の閉山まで、農薬や殺虫剤の原料となる亜ヒ酸を産出。その際に発生する有毒のヒ素を含んだ煙や排水によって地区住民に健康被害が出た。

 71年に地元の小学校教諭が「100人近くの住民が平均39歳の若さで死んでいる」と教育研究集会で告発。73年には国の公害病指定を受け、90年には住民と鉱山業者の間で和解が成立した。延べ205人の住民が慢性ヒ素中毒症を発症。現在も追加認定が続き、49人の認定患者がいる。

 パネル展では、17~52歳の一家7人が7年で亡くなった事実や原因不明のうちに住民が受けた差別など当時の惨状が伝えられる。

 現在、土呂久に自然は戻ったが、過疎化が進み、地区の存続が危惧される。宮崎大では昨年から学生を現地で学習させるなど解決策を探る手助けをしている。8月の現地学習で学生らが考えた解決策も展示中だ。

 22日まで(3日休館)。午前8時40分~午後9時(土日祝は午前9時~午後5時)。入場無料。問い合わせは宮崎大産学地域連携課(0985・58・7250)へ。

 

<アピタル:ニュース・フォーカス・その他>

http://www.asahi.com/apital/medicalnews/focus/(小出大貴)