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 1970年の大阪万博のときには中学1年でした。京都に住んでたので、遠方に住む親戚は、うちに泊まって万博を見に行った。だから僕もついていって、万博会場には何度も足を運びました。のちに「万博少年の逆襲」なんてエッセー集まで出した僕がこんなことを言うのはどうかと思うけれど、正直、そんなに楽しかった思い出はありません。まあ、食べ物は高いし、どこも行列でね。

 大阪万博は「人類の進歩と調和」がスローガンでした。でも、感じたのは違和感です。だって、来ている人の中にはコテコテの関西のおっちゃんたちもいて、パビリオンの女性に「おい、ねえちゃん」なんて声をかけているんだもん。洋式トイレを初めて見たのも万博。日本人はみんな使い方がわからないから、変な用の足し方をしたりして、ずいぶん汚かった。会場に来る人たちと、主催側が見せようとしているものとが、全然「調和」していない。ひたすら違和感がありました。

 でも、太陽の塔はカッコ良かった! おまつり広場の屋根を貫いてドーンと立つ姿は、建物をぶっ壊して出現した怪獣みたいでした。何せ僕らは、ゴジラやウルトラマンを見て育った「怪獣少年」。あれをつくった岡本太郎さんの、「人類の進歩と調和」なんてぶっ壊してやる、という意思を感じました。そのころはそんな言葉は知らなかったけれど、あれは「パンク」ですよ。岡本さんの奥さんと対談する機会がありましたが、彼が万博の企画に関わりながら、内部で「進歩と調和」というテーマに反発していたと聞いて、「ああ、やっぱり」と思いました。

 大阪万博について思い出すのは…

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