[PR]

 サウジアラビアのムハンマド皇太子が、今月末からアルゼンチンで開かれる主要20カ国・地域(G20)首脳会議に出席すると、中東の衛星テレビ局アルアラビーヤが19日、報じた。トルコの自国総領事館で起きたサウジ人記者の殺害事件に自身の関与が取りざたされるなか、事件後初の外遊。国内外に立場の盤石さを示す狙いがあるとみられる。

 アルアラビーヤは、サウジのファリハ・エネルギー産業鉱物資源相の発言として伝えた。G20には事件後もサウジを擁護するトランプ米大統領や、ムハンマド皇太子の関与をほのめかすトルコのエルドアン大統領らも出席する見通し。それぞれの首脳との会談があるかにも注目が集まる。

 複数の米メディアはカショギ記者の殺害事件について「ムハンマド皇太子の命令だったと米中央情報局(CIA)が結論づけた」と報じたが、サウジ側は一貫して皇太子の関与を否定。今月に入って皇太子が負傷兵を病院に見舞う様子が国営メディアで報じられるなど、求心力回復を図っている。19日にはサルマン国王が、皇太子に雇用対策を任せることを明らかにするなど、引き続き要職に就かせる意向を示している。(ドバイ=高野裕介)