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 日本ボクシング連盟の山根明前会長が国からの助成金の不適切使用などを指示していた問題で、日本オリンピック委員会(JOC)は20日、東京都内で理事会を開き、同連盟の2018年度の交付金の全額減額を決めた。

 7月末に発覚したこの問題を巡っては、JOCが同連盟に対し、事実解明に向けた中立的な第三者委員会の設置を指示。第三者委から、山根前会長が不適切な助成金の分配を選手に指示していたこと、山根前会長らの言動によって審判員の自主性が阻害された審判が一部に存在したこと、試合用グローブの販売について山根前会長が特定業者と密接な関係にあったことなどを認定する報告を受け、JOCが処分を検討していた。

 JOCは13年3月、全日本柔道連盟の助成金不正受給問題を受け、全柔連に13年度の交付金を停止する処分を科している。

 また、日本スポーツ協会は20日の倫理委員会で、日本ボクシング連盟を勧告処分とする方針を決めた。改善状況を3カ月ごとに報告させ、勧告内容が実行されていなければ資格停止処分にするという。来年1月の理事会で正式決定する。

日本ボクシング連盟に対するJOCの処分(要旨)

①2018年度強化交付金を支給しない

②下記に勧告する取り組みについて、19年1月末までに書面で報告すること。その後も約3カ月ごとに書面で報告すること

・連盟の権限や情報が会長など特定の者に集中しないよう定款を見直し、役員らにガバナンスの教育啓発活動を行うこと

・連盟から独立した法務、財務、経営などの有識者も理事、監事に選任すること

・アスリート委員会規定を制定し、アスリートの意見反映を確保すること

・通報相談窓口には連盟から独立した法律の専門家を配置し、積極運用すること

・連盟倫理規定と倫理委員会に関する規定を整備すること

・日本スポーツ仲裁機構の規則に基づく仲裁申し立てに応じること

・ただちに経理処理、資産管理、寄付金取り扱いに関する規定を整備し周知すること

・競技が公明正大に行われるよう、連盟審判委員会規則などを見直すこと

・競技者の登録について審査や不服申し立ての手続きなどを整備し、登録の可否を争う場合は日本スポーツ仲裁機構の規則に基づく仲裁申し立てに応じること

・JOCのインテグリティー教育やNF支援センター事業に関する担当責任者をただちに選任し、研修などに出席させること