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 彦根藩士出身で、近代を代表する書家となった日下部鳴鶴(めいかく、1838~1922)の書を集めたテーマ展が29日から彦根市金亀町の彦根城博物館で開かれる。来年1月8日まで。

 鳴鶴は彦根藩の中級藩士の家に生まれ、明治維新後新政府に出仕。公文書を清書する大書記官になったが、重用してくれた大久保利通が1878年に暗殺されたことをきっかけに退官し、書の道に入った。

 決まった師匠にはつかず、清の公使の随員として来日していた楊守敬に学んだ。楊は金属や石に刻まれた古い書を研究する学者で、鳴鶴は楊が持ち込んだ資料で漢から南北朝にかけての書体を研究。筆を指先でまっすぐに持ち、ひじを張る書法「廻腕執筆法(かいわんしっぴつほう)」を楊から学んだ。清に留学して完成させた格調の高い書で、中林梧竹、巌谷一六とともに「明治の三筆」に数えられた。楷書は現代まで書道の基本となっている。

 今回は新たに寄託された資料な…

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