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医の手帳・高齢者の摂食嚥下障害(4)

 今回は誤嚥(ごえん)予防のための食事のポイントをお伝えします。

 嚥下(えんげ)に適した食品は、食べた時に食塊になり、硬すぎず変形しやすいものです。ゼリー、プリン、マグロのたたき、卵豆腐などが挙げられます。一方、適さない食品は、飲料や汁物などの水分、パサつきや硬さのある焼き魚やかまぼこ、食塊が作りにくいこんにゃく、酸味の強い酢の物、繊維の多いゴボウなどが挙げられます。

 中でも水分は、のどを通過するのが速く、最も誤嚥しやすいので注意が必要です。水分に「とろみ」を付けるとのどを通過するまでが遅くなり、誤嚥しにくくなります。お水を飲んでむせるようであれば、市販のとろみ調整剤やゼリータイプの飲料などを利用してみましょう。

 ただし、とろみが強すぎると、のどや口の中でべたつき、逆にのみ込みにくくなります。食感や味が変化することで水分そのものをとらなくなる方もおり、その際は脱水になる危険性も高まります。個人にあったとろみの強さにすることが大切です。また、細かくて口の中でバラバラになるものは、片栗粉などでとろみを付けたり、マヨネーズなどの油を加えたりすることで食べやすくなります。

 最近、高齢者の摂食嚥下機能低下の大きな原因として、低栄養が問題となっています。低栄養の予防には、肉や魚などのたんぱく質食品をしっかりとることも大切です。しかし、歯が悪くかめないと、食品を刻んだりミキサーにかけたりするなど、調理に手間がかかるため敬遠されがちです。調理の負担を減らし低栄養を予防するためにも、市販の嚥下調整食品や栄養補助食品の利用もお勧めです。

 摂食嚥下機能は個人差が大きいので、その人にあった食事形態で提供することが重要です。食事で困ったことがあれば、栄養相談を受けることもできます。まずかかりつけの先生に相談してみてはいかがでしょうか。

<アピタル:医の手帳>http://www.asahi.com/apital/healthguide/techou/