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 種子島宇宙センター(鹿児島県南種子町)で初めてロケット打ち上げに成功して今年50年になるのを記念して、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が24日、記念式典を開いた。センターの建設地となった旧大崎集落の元住民が招待され、かつての故郷を懐かしみ、再会を喜び合った。

 大崎集落は現在の発射地点付近にあり、13世帯約50人がいた。1960~70年代、センターの建設で住民は各地に散った。

 センター近くの施設であった式典には元住民14人が参加。藤田猛所長のあいさつで「地元の負担の上に今がある。こちらが大崎集落の方々です」と促されて全員立ち上がると、会場から大きな拍手が湧いた。

 佐賀市の中島アケミさん(69)は、大阪に住む妹の紀子さん(52)と参加した。集落で中学まで過ごし、東京の会社員だった22歳の時、実家が隣の集落に立ち退いた。

 23日に町主催の催しで旧集落があった発射台周辺を歩いた。30周年記念式典以来、20年ぶりに再会した幼なじみと遊んだ浜辺を移動中のバスの中から眺め、思い出話を弾ませた。中島さんは「故郷を失った寂しさはあるが、生まれ育った場所で共に過ごした人たちと、次は浜辺を歩きたい」と話した。(加藤美帆)