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 空調大手のダイキン工業は26日、オーストリアの業務用冷蔵・冷凍機器メーカー「AHT クーリングシステムズ」を8億8100万ユーロ(1127億円)で買収すると発表した。海外を中心に企業買収を加速させ、エアコン以外の事業を拡大する戦略だ。

 AHT社は1983年設立。欧州のコンビニやスーパー向けに、生鮮食品やアイスクリームを並べるショーケースをつくっている。従業員約1600人、売上高約600億円。ダイキンは来年1月までに、英国の投資ファンドから全株式を買い取る方針だ。

 ダイキンは、AHT社が持つコンビニなどへの販路を使い、業務用エアコンの販売も伸ばす狙いがある。

十河政則社長は会見で「スーパーが新店をつくる時、空調から冷蔵・冷凍設備までを一括して発注するケースが多い」と述べた。

 ダイキンは2000年代以降、海外で積極的な企業買収を進めてきた。12年には米国の空調大手グッドマン・グローバルを3千億円弱で買収するなど、これまでに30社超を傘下に収めた。売上高は02年3月期の約5400億円から、18年3月期には4・2倍になる約2兆2900億円まで増やした。

 ただ、欧米など世界の主要市場ではすでに、エアコンの伸びは鈍り始めている。狙いをつけたのが、冷蔵・冷凍機器事業だ。ダイキンはこの事業の売上高を現在の440億円から、25年には1700億円に増やしたい考えだ。

 十河社長は「欧州で足場を固め、インドや中国への展開も目指す。そのための投資は色々と検討していく」と話した。(神山純一)