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 鹿児島県産のお茶が、静岡県産を生産量で猛追している。大型の機械を導入し効率化を推し進める。「お茶といえば静岡」。長年語られてきた常識を打ち破り、味とともに名実ともに日本一となる日が来るのか。業界は「鹿児島」を世界へアピールする。(大崎浩義)

 「おいしい」「甘いよね」。11月、紅葉に映える霧島神宮(鹿児島県霧島市)の鳥居のそばにある休憩所。「霧島茶」を無料で飲めるサーバーの前で、数人の日本人観光客が紙コップの霧島茶を飲み干していた。

 霧島茶は9月、地元「あいら農業協同組合」が特許庁に申請して商標登録された。「知覧茶」「かごしま知覧茶」に続く「鹿児島茶」の3番目の新しい登録ブランドだ。

 組合茶業センター課の竹下力哉指導係長は「これを機に認知度が上がり、国内だけでなく、海外への販路拡大にもうって出たい」と意気盛んだ。

 「お茶といえば静岡」。国内で語られるこの常識に近年、鹿児島の生産者らが挑み続けている。

 お茶は、茶葉を摘んで乾燥させた「荒茶」を、さらに乾燥させたり形を整えたりする工程を経て「仕上げ茶」として小売りされる。

 生産量の指標となる「荒茶」ベースでは、鹿児島は1970年、約7千トンで三重を抜いて全国2位となったが、首位の静岡の7分の1程度にすぎなかった。その後年々増加し、2017年は約2万6千トンで約3万トンの静岡の背中が見えてきた状態だ。

 鹿児島県農産園芸課によれば、鹿児島茶の最大の強みは、平らな地形が多く、大規模な機械化を推し進めることができたことだ。

 薩摩半島の南部にある南九州市…

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