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 フランスのマクロン大統領は、国内発電量のうち約70%を占める原子力発電への依存度を50%まで下げるとしてきた目標について、「10年先送りし、2035年に達成する」と明らかにした。再生エネルギーの発電量が伸びていないためだという。27日のエネルギー政策の演説で語った。オランド前政権は「25年」を目標にしていた。

 マクロン政権は国内に58基ある原発のうち、14基を順次閉鎖する方針。原発の閉鎖で「雇用がなくなる」との反発が強く、マクロン氏は「原発を諦めるわけではない」とも述べた。

 マクロン政権にとっては、燃料税の引き上げに反対する抗議デモが連日続いていることから、マクロン氏が「コストが安い」と主張する原発を急には減らしにくい。一方でマクロン氏の支持層とされる環境意識の高い住民にも配慮し、「50%」の目標は維持せざるを得ないという板挟みの状態だ。(パリ=疋田多揚)