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 埼玉県秩父市は28日、12月から予定していた姉妹都市の韓国・江陵(カンヌン)市との職員の相互派遣事業を中止したことを明らかにした。事業を今月5日に発表して以来、抗議メールが市に殺到し、右翼とみられる街宣車が市役所周辺で活動していた。

 両市は1983年に姉妹都市になり、関係をより強固にする目的で、今年10月31日付で職員の相互派遣の協定書を締結した。計画では、職員研修として毎年相互に1人を半年間派遣し、行政の実務研修を受けさせる。秩父市からは12月上旬に派遣し、江陵市からは12月下旬か1月上旬に受け入れることにしていた。

 しかし事業発表以来、秩父市には、「日韓間の情勢が不安定な時になぜ派遣するのか」などとする内容のメールや電話が50件以上届いたという。こうした情勢から、「職員が不快な思いをするのは適切ではない」と判断。久喜邦康市長名で22日に中止を申し入れた。受け入れた江陵市関係者は「交流をやめたわけではない」としている。(原裕司、ソウル=牧野愛博)