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 フィリピンの裁判所は29日、麻薬犯罪の一斉捜査中に無抵抗の17歳の男子高校生キアン・デロスサントスさんを殺害した警官3人に対し、殺人罪で有罪とする判決を出し、それぞれ30~40年の禁錮刑を言い渡した。判決では、警官3人は「正当な動機もなく非合法かつ過激な暴力で17歳の未成年を殺害した」とした。

 警官3人は2017年8月、デロスサントスさんに暴行し、頭部を2発撃って死亡させた。警察は当初、デロスサントスさんが麻薬を所持し、抵抗したので射殺したと主張。だが後で、現場近くの監視カメラに警官3人が無抵抗のデロスサントスさんを暗がりに引っ張り、射殺した様子が映っていたことが判明。約3千人が抗議デモを行うなどの社会問題に発展した。

 判決を受けて、パネロ大統領報道官は29日、「判決はフィリピンの司法の勝利だ。ドゥテルテ大統領は制服を着た公務員による市民の殺害を決して許さない」とコメントした。

 フィリピンでは、2016年6月にドゥテルテ氏が大統領に就任してから今年9月末までに、麻薬犯罪捜査中に約5千人が警官に殺害されており、国際人権団体などから非難が相次いでいる。(ダナン=鈴木暁子)