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 愛媛県宇和島市中心部から車で30分。県水産研究センターの裏手の海に、いくつもの養殖イカダが浮かんでいる。開発しているのは10キロまで成長させる「大型ブリ」。通常の県産養殖ブリの2倍程度の重さだが、海外では大きい方が好まれるという。渡辺昭生・研究企画室長は「興味を持っている業者は多い。なるべく早く普及したい」。8月に漁協関係者と開いた試食会でも、好評だったという。

 愛媛県は漁類養殖の生産額で全国1位(2016年)の「水産県」。平成に入ったころは、それまで主流だったブリ類に加え、マダイが増え始めていた。県魚類養殖協議会の会長で、長年ブリやマダイを養殖する竹田英則さん(68)=愛南町=は「ブリは昭和50~60年代、飽和状態になった。何とか他の魚種がないかと探していた」。養殖量が増えるにつれて病気などの問題も発生。稚魚の5~6割ほどしか生き残らない時もあったという。

 しかし大学や民間企業の手でマダイの人工稚魚の研究が進み、よく育つ個体同士を掛け合わせるなどして養殖に適した稚魚を作れるようになった。竹田さんによると、全国的にマダイ養殖が普及した大きな理由という。病気に強いマダイはブリよりも歩留まりがよく、エサの効率性も上がる。愛媛県では00年、養殖マダイの生産額が養殖ブリ類を超えた。

 マダイ養殖は軌道に乗ったが、…

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