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 日本航空は30日、乗務直前に基準を超えるアルコールが検出されたとして英国の裁判所で実刑判決を受けた副操縦士の実川克敏被告(42)を懲戒解雇処分にすると発表した。今回の問題の責任をとって、赤坂祐二社長の月額報酬を20%(3カ月)、進俊則専務の月額報酬を10%(同)減額する懲戒処分も決めた。

 実川副操縦士は29日、10月28日夜のロンドン―羽田便の乗務直前の検査で現地基準の約10倍のアルコールが検出されたとして、禁錮10カ月の判決を言い渡された。裁判所は、副操縦士が乗務当日まで飲酒していたとした上で、「酩酊(めいてい)状態により、搭乗する全ての人を危険にさらした。大変な悲劇を引き起こす可能性があった」と非難。弁護側は事実関係を認めた上で、勤務により家族と離れる時間が長く、孤独で不眠症だったことが飲酒の原因だったとしていた。

 日航によると、副操縦士は、機長2人と対面で行った社内の呼気検査を不正にすり抜けたが、搭乗機に向かうバスの運転手が酒臭さに気づいたという。

 日航は「安全の堅持が大前提である航空運送事業者として決して許されない行為を発生させてしまったことに対して、慚愧(ざんき)の念に堪えません。このような事例を二度と起こさないようグループ全体で全力かつ徹底的に再発防止に努めてまいります」とするコメントを出した。(贄川俊