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 繁殖経験がないタンチョウのペアは、「ベテラン」のペアよりも息の合ったダンスを見せることを、総合研究大学院大の研究チームが見つけた。「洗練されたダンスをするペアは絆が強く、繁殖に成功しやすい」という定説を覆す発見という。専門誌「ビヘイビアラル・エコロジー」で4日に発表する。

 共同で子育てをするタンチョウのペアは、繁殖時期の前に最長で3分にも及ぶダンスをする。武田浩平特別研究員(動物行動学)らは、北海道釧路市で野生の21ペアによる計99回のダンスを撮影して分析した。

 片方がお辞儀をすると相手もお辞儀をするなどのパターンを2羽の「協調性」として、どれだけ頻繁に現れるかを定量化したところ、繁殖経験があるペアでは、協調性は0・5前後。一方、繁殖経験のないペアは平均0・62で、むしろ高かった。

 雌雄のダンスはカイツブリやアホウドリなど、多くの鳥でみられる。ダンスが雌雄の絆を強め、繁殖の成功確率を高めるのに役立つという仮説が1942年に提唱され、信じられてきた。繁殖経験のないペアのほうが息の合ったダンスをするという今回の結果は、この仮説とは一致しないという。

 研究チームは、未経験のペアは信頼関係を高める必要があり、ダンスがその役に立っていると推測。一方で、「関係を『維持』する段階にあるペアは、協調的なダンスをそれほど必要としないのかもしれない」(武田さん)という。

 論文はウェブサイト(https://doi.org/10.1093/beheco/ary159別ウインドウで開きます)で読める。(小宮山亮磨)