[PR]

 主要20カ国・地域(G20)首脳会議出席のためアルゼンチンを訪問中の安倍晋三首相は30日午後(日本時間12月1日未明)、同会議場内で米国のトランプ大統領、中国の習近平国家主席と相次いで会談した。トランプ氏とインドのモディ首相との初めての日米印首脳会談も実施された。

 トランプ氏とは約35分間会談。北朝鮮問題をめぐって、韓国を含めた国際社会の連携した対応や、非核化に向けた国連安保理決議の履行の重要性などで一致した。洋上で違法に物資を積み替える北朝鮮の「瀬取り」への対応でも協力を確認した。

 また、首相はトランプ氏に10月の訪中結果について説明し、国際社会での中国の建設的な役割を促すために、日米が緊密に連携していくことでも一致した。

 米側の説明によると、両首脳は二国間の貿易問題についても協議。9月の首相訪米時に合意した日米共同声明に基づく新たな通商交渉を通じ、貿易投資を拡大させて日米間の経済関係を深める方策についても協議した。両首脳は、日米両国が掲げる「自由で開かれたインド太平洋」構想をめぐり、エネルギーやインフラ整備の分野で協力していくことも確認した。

 その後、安倍首相はトランプ氏とインドのモディ首相との3者による日米印首脳会談に臨んだ。3カ国の首脳は海洋安全保障などをめぐり連携を強化していくことで一致した。

 日米印3カ国ではこれまで外相や外務省局長級の会合は開いてきたが、首脳会談は初めて。地域で影響力を増す中国を念頭に、日米が唱える「自由で開かれたインド太平洋」構想に基づく3カ国の連携強化の重要性を確認した。

 さらに安倍首相は、中国の習近平主席と約35分会談した。

 日本側の説明によると、首相は12月1日に予定されている米中首脳会談での習氏とトランプ氏の議論が、G20全体の議論に建設的に貢献するよう期待を述べた。さらに、中国に対し、産業補助金や知的財産、技術移転などの問題で中国が具体的な措置を講じることが重要だと指摘した。

 首相は、来年6月に大阪で開かれるG20にあわせた習氏の訪日を念頭に、首脳同士の相互往来の重要性を指摘。習氏も日中関係について「関係の先行きに自信を持っている」と応じた。

 首相は、2011年の東京電力福島第一原発事故以来続いていた中国政府の日本産食品の輸入規制のうち、新潟産のコメの輸入11月28日に解禁したことを評価した上で、科学的根拠に基づく輸入規制の撤廃や早期緩和をさらに進めるよう求めた。日本政府によると、習氏は「適切に対応したい」と応じたという。(ブエノスアイレス=小野甲太郎)